これは、二枚で文様全体の骨格にあたる主要輪郭を構成し、残り二枚で絞り糸でくくられた部分とくくり残された「むきみ」の部分を表している。No.899とNo.900による輪郭の構成方法は、輪郭型二枚の地白と同じく、吊りを消す技法である。蝶の内部は三浦絞り、胴体に近い部分は蜘蛛絞り、羽の周縁部は縫い絞りである。蝶の羽において、No.897は三浦絞りの糸でくくった部分を表し、No.898はそのくくり残された「むきみ」の部分を表す。

この合成画像は防染を前提としている。まずNo.899とNo.900を連続して型付けし終わったのち浸染する。そしてNo.897とNo.898のどちらか一方を型付けして浸染し、さらに残りの一枚を型付けし浸染する。

No.897 型紙
No.898 型紙
No.899 型紙
No.900 型紙
No.897 糊
No.898 糊
No.899 糊
No.900 糊
No.897-898-899-900 合成画像